ストキャスティクスの本質と正しい使い方
・3 min read
ストキャスティクスの計算式、使い方、過信されやすい誤解と注意点、実戦での応用法までを体系的に解説。
ストキャスティクスの本質と正しい使い方
ストキャスティクス(Stochastic Oscillator)は、価格の位置関係をもとに買われ過ぎ・売られ過ぎを判断するオシレーター系指標です。短期的な逆張り戦略でよく使われますが、正しく理解しないとノイズに振り回されやすいです。
1. 計算式と仕組み#
%K = (終値 - n期間の最安値) ÷ (n期間の最高値 - 最安値) × 100 %D = %Kの移動平均(通常3期間)
一般的な初期値は 14, 3。%Kが速い線、%Dが遅い線(シグナル)。
2. 基本的な使い方#
- 水準判断
- 80以上 = 買われ過ぎ
- 20以下 = 売られ過ぎ
- クロスシグナル
- %Kが%Dを上抜け → 買いシグナル
- 下抜け → 売りシグナル
- ダイバージェンス
- 価格が高値更新してもストキャスティクスが下がる → 弱気の兆候
3. よくある誤解と落とし穴#
3.1 トレンド中に逆張り#
強いトレンドでは80以上に張り付き続けることがある → 逆張りすると大損失。
3.2 水準だけで判断#
「20だから買い」は危険。トレンド環境ではむしろ加速中かもしれない。
3.3 ノイズが多い短期足#
1分足や5分足ではシグナルが乱発。長期足や他のフィルタと組み合わせるべき。
4. 実戦での応用法#
- レンジ相場での逆張り
ボックス相場では機能しやすい。 - トレンド方向のみに限定
例: SMA(200)上では買いシグナルのみ採用。 - ダイバージェンス確認
トレンド転換の補助指標として活用。
5. 他指標との組み合わせ#
- RSI … 過熱感を多角的に確認。
- MACD … モメンタム継続との併用。
- ボリンジャーバンド … レンジ逆張りの精度を高める。
6. 実際に検証してみよう#
この記事の条件で検証するストキャスティクスは「レンジ局面に強い」指標です。トレンド判定と組み合わせ、必ずバックテストで条件を裏付けましょう。
7. まとめ#
- ストキャスティクスは相対的な価格位置を測る。
- 過熱感や逆張りの目安だが、トレンド中は過信禁物。
- 環境認識とフィルタリングを組み合わせて使う。