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ストキャスティクスの本質と正しい使い方

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ストキャスティクスの計算式、使い方、過信されやすい誤解と注意点、実戦での応用法までを体系的に解説。

ストキャスティクスの本質と正しい使い方

ストキャスティクス(Stochastic Oscillator)は、価格の位置関係をもとに買われ過ぎ・売られ過ぎを判断するオシレーター系指標です。短期的な逆張り戦略でよく使われますが、正しく理解しないとノイズに振り回されやすいです。

1. 計算式と仕組み#

%K = (終値 - n期間の最安値) ÷ (n期間の最高値 - 最安値) × 100 %D = %Kの移動平均(通常3期間)

一般的な初期値は 14, 3。%Kが速い線、%Dが遅い線(シグナル)。

2. 基本的な使い方#

  • 水準判断
    • 80以上 = 買われ過ぎ
    • 20以下 = 売られ過ぎ
  • クロスシグナル
    • %Kが%Dを上抜け → 買いシグナル
    • 下抜け → 売りシグナル
  • ダイバージェンス
    • 価格が高値更新してもストキャスティクスが下がる → 弱気の兆候

3. よくある誤解と落とし穴#

3.1 トレンド中に逆張り#

強いトレンドでは80以上に張り付き続けることがある → 逆張りすると大損失。

3.2 水準だけで判断#

「20だから買い」は危険。トレンド環境ではむしろ加速中かもしれない。

3.3 ノイズが多い短期足#

1分足や5分足ではシグナルが乱発。長期足や他のフィルタと組み合わせるべき。

4. 実戦での応用法#

  • レンジ相場での逆張り
    ボックス相場では機能しやすい。
  • トレンド方向のみに限定
    例: SMA(200)上では買いシグナルのみ採用。
  • ダイバージェンス確認
    トレンド転換の補助指標として活用。

5. 他指標との組み合わせ#

  • RSI … 過熱感を多角的に確認。
  • MACD … モメンタム継続との併用。
  • ボリンジャーバンド … レンジ逆張りの精度を高める。

6. 実際に検証してみよう#

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ストキャスティクスは「レンジ局面に強い」指標です。トレンド判定と組み合わせ、必ずバックテストで条件を裏付けましょう。

7. まとめ#

  • ストキャスティクスは相対的な価格位置を測る。
  • 過熱感や逆張りの目安だが、トレンド中は過信禁物。
  • 環境認識とフィルタリングを組み合わせて使う。
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