GMMAの本質と正しい使い方
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GMMA(グッピー複合移動平均線)の構造、トレンド認識への使い方、誤解されやすい点、実戦的な応用法を整理。
GMMAの本質と正しい使い方
GMMA(Guppy Multiple Moving Average, グッピー複合移動平均線)は、複数の移動平均線をグループ化してトレンドの強さと安定性を視覚化する指標です。オーストラリアのトレーダー、Daryl Guppyによって考案されました。
1. 構造と仕組み#
GMMAは2つのグループから構成されます。
- 短期グループ(短期EMA): 3, 5, 8, 10, 12, 15
- 長期グループ(長期EMA): 30, 35, 40, 45, 50, 60
短期はトレーダー、長期は投資家の視点を表すとされます。
2. 基本的な見方#
- 短期グループと長期グループの乖離
→ 乖離拡大 = トレンド強化、乖離縮小 = トレンド弱化 - 短期グループのまとまり
→ 線が密集しているほど一方向性が強い - 長期グループの傾き
→ 市場全体のトレンド方向を示す
3. よくある誤解と落とし穴#
3.1 「乖離だけ」で判断#
拡大や収束の解釈は相場環境によって変化。ダマシも多い。
3.2 パラメータ固定信仰#
標準設定(3〜60EMA)が万能ではない。市場特性に合わせた調整が必要。
3.3 単独利用#
GMMAは「視覚的なトレンド確認」に強いが、エントリー/エグジットルールは別途必要。
4. 実戦での応用#
- トレンド確認
短期グループが長期グループを上抜け・下抜けする場面で転換を判断。 - 順張り強化
長期グループが明確に傾いている時のみ押し目買い/戻り売りを狙う。 - 決済判断
短期グループが急速に収束する場合はトレンド終了のサイン。
5. 他指標との組み合わせ#
- ADX … トレンド強度を数値化してフィルタリング。
- MACD … モメンタムの補強。
- ボリンジャーバンド … トレンド発生のタイミング確認に相性良。
6. 実際に検証してみよう#
この記事の条件で検証するGMMAは「群れの動き」を見るためのツールです。シンプルなクロス売買ではなく、乖離と傾きの変化を定量化して検証しましょう。
7. まとめ#
- GMMAは複数EMAの集合でトレンドを視覚化。
- 短期と長期の乖離/収束を観察する。
- 単独ではなく他の指標と併用するのが効果的。