フィボナッチ・リトレースメントの本質と正しい使い方
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フィボナッチ・リトレースメントの仕組み、主要水準の意味、トレンド中での活用方法、誤解されやすい点を整理。
フィボナッチ・リトレースメントの本質と正しい使い方
フィボナッチ・リトレースメントは、相場がトレンドの途中でどこまで押し目や戻りを作るかを予測するためのツールです。
自然界の比率「黄金比」に基づき、マーケット心理の反映として広く利用されています。
1. 基本構造と水準#
一般的に用いられる主要な比率は以下の通りです。
- 23.6%
- 38.2%
- 50%(厳密にはフィボナッチ数列由来ではないが重要)
- 61.8%(黄金比)
- 78.6%
2. 基本的な使い方#
- トレンド中の押し目・戻り確認
上昇トレンド → 高値から安値に引き、下落幅を確認。
下降トレンド → 安値から高値に引き、戻り幅を確認。 - エントリー目安
38.2%〜61.8%は多くのトレーダーが注目するゾーン。 - 利確・損切り
リトレースメント水準や次のフィボ拡張(エクスパンション)を目安に設定。
3. よくある誤解と落とし穴#
3.1 「必ず反発する」と信じる#
フィボ水準は統計的に意識されやすいラインにすぎない。必ず反応するわけではない。
3.2 主観的な引き方#
高値・安値の選択によって結果が変わる。明確なスイングに基づくべき。
3.3 他の根拠なしで使用#
単独利用は精度が低い。MAやサポレジと重なる部分を探すのが重要。
4. 実戦的な応用#
- 押し目買い・戻り売り戦略
50%や61.8%付近でエントリーし、直近高値/安値を損切りに設定。 - 他指標とのコンフルエンス(根拠の重合)
移動平均・トレンドライン・一目の雲と重なる水準は信頼度UP。 - エリオット波動との併用
第2波や第4波の調整にフィボ水準がよく意識される。
5. 他指標との組み合わせ#
- エリオット波動 … 波の長さの目安に。
- ピボットポイント … デイトレでの短期利確と併用。
- ボリンジャーバンド … バンド端とフィボ水準の重合は強力。
6. 実際に検証してみよう#
この記事の条件で検証するフィボナッチは「万能ライン」ではありません。他の指標との重合を探し、必ず検証で勝率を確認しましょう。
7. まとめ#
- フィボナッチは押し目・戻りの目安を提供する。
- 38.2〜61.8%ゾーンが注目されやすい。
- 単独利用ではなく、根拠を重ねることが重要。