ボリンジャーバンドの本質と正しい使い方
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ボリンジャーバンドの仕組み、使い方、誤解されがちな点、応用法を解説。初心者が陥りやすい勘違いも整理。
ボリンジャーバンドの本質と正しい使い方
ボリンジャーバンド(BB)は、移動平均線と標準偏差を組み合わせたインジケータです。相場の「ボラティリティ(価格変動の幅)」を視覚化することで、トレンド・レンジ両方のシナリオを見極めやすくなります。
1. 仕組みと計算式#
中心線は移動平均(通常は20期間SMA)。上下に標準偏差を掛け合わせたバンドを描きます。
中心線 = SMA(20) 上バンド = SMA(20) + k × 標準偏差(20) 下バンド = SMA(20) - k × 標準偏差(20)
一般的なkは 2σ(95%の価格が収まる範囲)。
2. 基本的な読み方#
- バンド拡大(スクイーズ解消)
→ ボラティリティ急上昇。トレンド発生の兆し。 - バンド収縮(スクイーズ)
→ 値動き停滞。ブレイク待ちの局面。 - バンドウォーク
→ 強いトレンドでは価格がバンドに沿って連続的に推移する。
3. よくある誤解と落とし穴#
3.1 「バンドに触れたら逆張り」信仰#
レンジでは機能するが、強トレンド中に逆張りすると大きな損失を招く。
3.2 期間とσを固定#
「20期間・2σ」が万能ではない。銘柄や市場環境に応じて調整が必要。
3.3 バンドだけで判断#
BBはボラティリティ指標にすぎない。方向性は移動平均やトレンドフィルタと併用すべき。
4. 応用的な使い方#
- スクイーズ戦略
ボラティリティが極端に縮小した局面で、ブレイク方向にエントリー。 - バンドウォーク追随
強トレンドでの押し目買い・戻り売りに活用。 - 他指標との組み合わせ
RSIやMACDでエントリー条件を補強する。
5. 他指標との関係#
- 移動平均線 … 中心線そのもの。方向性の基盤。
- RSI … 過熱感を数値化。BBと組み合わせると逆張りの精度UP。
- MACD … トレンド強度を補完。ブレイク方向のフィルタに最適。
6. 実際に検証してみよう#
この記事の条件で検証するボリンジャーバンドは「環境認識」で真価を発揮します。スクイーズ→拡大→トレンド→収縮のサイクルを理解し、検証で自分の得意パターンを探しましょう。
7. まとめ#
- ボリンジャーバンドはボラティリティの変化を見える化する。
- 「逆張り専用」と思い込むのは誤り。トレンド継続局面でも有効。
- パラメータは固定せず、必ずバックテストで検証すること。