FXバックテスト:初心者が陥りやすいバックテストの失敗5選
非プログラマでも、EA無しで自前の戦略を正確にバックテストできる方法を紹介
1. FXにおけるバックテストとは#
本来のバックテストとは、MT4/5などでEAを稼働させて成績を測定することを指します。
よく混同されがちなのが、裁量トレーダーによる「検証」です。
検証はトレーダー自身の裁量で手法を確認するものであり、バックテストと比べると信頼性が低くなります。
どちらも方法を間違えると、誤った資産推移や成績を示してしまい、そのデータを信用した結果リアルトレードで大損するケースは非常に多いです。
そこで今回は、初心者が陥りがちな間違ったバックテスト方法を紹介します。
間違ったバックテスト方法#
1. 裁量での検証に意味はない#
裁量トレーダーがよく行う「過去チャートを見ながら自分の判断で検証する方法」には、ほとんど意味がありません。
人間の判断にはタイミングのズレや感情が入るため、手法そのものの有効性を確認することはできないからです。
これは結局、手法ではなく「検証している本人のスキル」を測っているにすぎません。
より詳しくは以下の記事も参考にしてください。
裁量トレードVSシステムトレード
2. 資産推移だけで手法を判断する#
資産推移を確認すること自体は有効ですが、プラスの結果だけを盲信するのは危険です。
その期間にたまたま通用しただけかもしれないからです。
たとえば2001〜2010年でプラスだった手法が、2011年以降も通用する保証はありません。
コロナショックやETFの隆盛、NISA制度の始動など、市場環境は常に変化しています。1980年代のように単純な手法で勝てる時代はもう戻ってきません。
では、何を見るべきか?
重要なのは「どの期間・どの相場状況で手法が機能したか」を確認することです。
それを把握できれば、同じ条件が出現したときに再現性の高いトレードが可能になります。
実際に勝っているトレーダーほど「自分の勝てる引き出し」が多い傾向にあります。
3. 聖杯を探す#
まず大前提として、聖杯は存在しません。
もし存在するなら、国や大企業がお金に困ることはないはずです。
4. 勝率が低い手法は使えないと思い込む#
初心者〜中級者に多いのが「勝率が低い手法は捨てるべき」と考えてしまうことです。
しかし、勝率が低くてもリスクリワード次第では十分に有効な場合があります。
「勝率=使えるかどうか」の判断基準にしてしまうのは非常にもったいないです。
5. EAがないとバックテストはできないと思い込む#
FXトレーダー全体の中でバックテストを行う人が少ないのは、
「EAを作れないと検証できない」という誤解が大きな理由です。
EAを自作するにはプログラミング知識が必要で、購入すればコストもかかります。
これが初心者の大きな参入障壁になっています。
しかし実際には、EAなしでもバックテストは可能です。
たとえばバックテストツール「Delver」なら、条件を入力するだけで非プログラマーでも簡単にバックテストを実行できます。
以下のボタンから無料で試せます。
この記事の条件で検証する正しいバックテストの考え方#
バックテストは勝率や資産推移を見るだけのものではありません。
「どんな場面で、どの手法が有効に働くか」を検証する作業です。
これを意識するだけで、リアルトレードの結果は大きく変わります。
バックテストを行わないままリアルトレードに挑むのは、ほぼお金をドブに捨てるのと同じです。
証券会社やヘッジファンドがバックテストを欠かさないのはそのためです。
一方で、デモトレードや過去チャートを巻き戻して行う裁量検証だけで満足してしまうと、最終的には資金を失う可能性が高いでしょう。
まとめ#
- バックテスト結果だけで手法を判断しない
- バックテストを省略してリアルトレードを始めるのは危険
- EAがなくてもDelverを使えば誰でもバックテストを実行できる
FAQ(よくある質問)#
Q: 聖杯が存在しないなら、バックテストする意味はないのでは?
A: 聖杯(常勝手法)は存在しませんが、特定の条件下で有効な手法はあります。バックテストでそれを見つけることは可能です。
Q: 裁量で勝っているトレーダーも多いのでは?
A: 裁量で勝っている人もいますが、ほとんどの場合はバックテストで裏付けを取りながら手法を磨いています。
Q: Delverは無料で使えますか?
A: 規定回数までは無料で利用できます。グレードアップは20ドルのプランからお選びいただけます。