USDJPYにRSIは有効か?バックテスト結果と徹底検証
USDJPYにおけるRSI(相対力指数)戦略をバックテストし、勝率・プロフィットファクター・ドローダウンを数値で公開。RSIは本当に通用するのかをデータで徹底解説します。
USDJPYとRSIの相性を検証する理由#
USDJPY(ドル円)はFX市場で最も取引量が多く、国内外のトレーダーに人気の通貨ペアです。
その流動性の高さから、インジケータ検証の対象としても適しています。
RSI(相対力指数)は価格の過熱感を示すオシレーター系インジケータで、特にレンジ相場で有効とされます。
では実際に「USDJPY × RSI」は機能するのか?バックテストで検証しました。
検証条件#
今回のバックテストは、プログラミング不要で簡単に使えるDelverを使用しました。

- 通貨ペア: USDJPY
- 時間足: 1分足、15分足、1時間足
- 期間: 14
- エントリー条件: RSI70以上でショート、RSI30以下でロング
- イグジット条件: RSIが70または30に再到達したらクローズ
- 利確: ATR × 2
- 損切: ATR × 1.5
- スプレッド: 0.2pips
- スリッページ: 0.2pips
👉 同じ条件をワンクリックで再現したい方はこちら →
この記事の条件で検証するバックテスト結果#
1分足#

指標 | 結果 |
---|---|
PF(プロフィットファクター) | 0.1387 |
勝率 | 6.12% |
最大ドローダウン | 99.67% |
トレード回数 | 7,177 |
スキャルピングや1分足でのRSI利用率は高いのにも関わらず、PF0.1387、勝率6.12%と非常に低い数値となりました。 これにはおどろいた方も多いのではないでしょうか?
15分足#

指標 | 結果 |
---|---|
PF(プロフィットファクター) | 0.2655 |
勝率 | 8.85% |
最大ドローダウン | 39.73% |
トレード回数 | 497 |
つづいて15分足でも検証しましたが、PF0.2655、勝率8.85%と依然として低調な結果に終わりました。 どうもUSDJPYでの短い時間足ではRSIが機能しないようです。
1時間足#

指標 | 結果 |
---|---|
PF(プロフィットファクター) | 0.6687 |
勝率 | 11.26% |
最大ドローダウン | 12.33% |
トレード回数 | 151 |
1時間足でもPF0.66・勝率11.26%と振るわない結果となりました。 しかし、なぜか時間足が伸びるほどに勝率が上がる傾向が見られます。 これはかなり興味深い点です。 次回の記事ではここについても考察します。
考察:なぜ成績が伸びなかったのか?#
- PF0.6687、勝率11.26%という数値は、トレンド局面で逆張りRSIが機能しなかったことを示しています。
- 特にUSDJPYは比較的トレンドが強く出やすい通貨ペアであるため、レンジ向けのRSI戦略が噛み合わなかったと考えられます。
- 一方で、この条件下でも11%は勝てており、特定局面では有効性があることも確認できます。
👉 このように、「通用する局面」と「通用しない局面」を見極めることが、RSIを活かすカギです。
と、片付けたいところですが、果たして本当に2018年のUSDJPYはトレンド相場だったのでしょうか? 実際にチャートを見てみましょう。

ご覧の通り、比較的レンジ相場が多く、RSIが機能してもおかしくないように見えます。 ではなぜRSIが機能しなかったのか? それはRSIの弱点を突かれたからです。 RSIの弱点は以下の通りです。
- トレンド相場で逆張りすると大きく負ける
- ダマシが多い
- 強いトレンドが発生すると、RSIが極端な数値で張り付く
- 短期足ではノイズが多くなる
- パラメータ(期間・閾値)に依存する これらの弱点をUSDJPYが突いてきた可能性があります。
他ペアとの比較#
USDJPYでは不調な結果でしたが、相関性の低い他通貨ペアでは異なる傾向が見られました。
👉 複数ペアで検証することで、RSIが通用する市場とそうでない市場を見分けられます。
まとめ#
今回の「USDJPY × RSI(14期間・70/30)」戦略は、残念ながら効果的ではないことが分かりました。
- PF0.46 / 勝率13.66% / 最大DD17.84%
ただし、この検証によって「RSIが効く局面」と「効かない局面」が浮き彫りになりました。
つまり、この弱点を避けて強みだけを利用することができればエッジを作れる可能性があります。
バックテストを行わずに「RSIは定番だから」と使ってしまえば資金を失うリスクが高まります。
だからこそ、実際に検証してから戦略を使うことが重要です。
Delverならログイン不要・30秒で同じ検証を再現できます。
あなた自身のパラメータでRSIを試し、最適な条件を見つけてください。