Delver
backtest

RSIは本当に使える?主要通貨ペアと時間足のバックテスト結果

7 min read

RSI(相対力指数)は本当に使えるのか?主要通貨ペア(USDJPY・EURUSD・GBPJPY・XAUUSD)を徹底検証し、効果的な場面と機能しないケースをまとめました。

導入:RSIはどの通貨で通用するのか?#

「RSIは万能インジケータ」と信じてトレードしたら、思った以上に負けがかさんだ……。
そんな経験はありませんか?

実は、RSIは通貨ペアや時間足によって有効性が大きく変わることが、バックテストで明らかになっています。
この記事では、USDJPY・EURUSD・GBPJPY・XAUUSD(金)の4つを実際に検証した結果をまとめ、
「どの通貨ペアで」「どのタイミングなら」RSIが効果的なのかを解説します。
各詳しい検証結果はこちら

👉 読み終えるころには、RSIを正しく使い分ける具体的な戦略が見えるはずです。


なぜRSIの有効性を検証する必要があるのか?#

RSIは「買われすぎ=売り」「売られすぎ=買い」と単純に解釈されがちですが、
実際の相場では「効くとき」と「効かないとき」がハッキリ分かれます。

  • 勝率10%未満になるケースもある
  • PF(プロフィットファクター)が0.1を割り込むこともある
  • 逆に金(XAUUSD)ではPF1.5以上の好成績を出すこともある

つまり、「RSIは通貨ペア次第・時間足次第」という前提を理解しないと、
単なる逆張りサインに飛びついて大損するリスクがあるのです。


RSIの通貨ペア別検証結果まとめ#

ここではUSDJPY・EURUSD・GBPJPY・XAUUSDの結果を比較します。

USDJPY:短期足では壊滅的、長期でも限定的#

  • 1分足 → PF0.13・勝率6%
  • 15分足 → PF0.26・勝率9%
  • 1時間足 → PF0.66・勝率11%

👉 日本人トレーダーに人気のペアですが、短期ではRSI逆張りが全く通用しませんでした。


EURUSD:流動性は高いがRSIは機能せず#

  • 1分足 → PF0.24・勝率7%
  • 15分足 → PF0.49・勝率10%
  • 1時間足 → PF0.66・勝率11%

👉 世界で最も取引される通貨ペアですが、RSIの有効性は低め。
「トレンドに飲まれて逆張りが機能しない」典型例です。


GBPJPY:ボラティリティが高すぎて逆張りが破綻#

  • 1分足 → PF0.07・勝率3%(事実上ゼロ勝率)
  • 15分足 → PF0.44・勝率12%
  • 1時間足 → PF0.87・勝率20%

👉 荒い値動きにRSIがついていけず、短期足では全滅。
多少落ち着く1時間足でようやく20%勝率に。


XAUUSD(金):唯一、RSIが機能した市場#

  • 1分足 → PF0.18・勝率6%
  • 15分足 → PF0.74・勝率23%
  • 1時間足 → PF1.59・勝率30%

👉 他の通貨ペアが惨敗する中、金ではRSIが圧倒的に有効
特に1時間足ではPF1.5超え、ドローダウン6.9%という安定した結果になりました。


比較表:RSI検証結果(通貨ペア別)#

通貨ペア1分足15分足1時間足
USDJPYPF0.13 / 勝率6%PF0.26 / 勝率9%PF0.66 / 勝率11%
EURUSDPF0.24 / 勝率7%PF0.49 / 勝率10%PF0.66 / 勝率11%
GBPJPYPF0.07 / 勝率3%PF0.44 / 勝率12%PF0.87 / 勝率20%
XAUUSDPF0.18 / 勝率6%PF0.74 / 勝率23%PF1.59 / 勝率30%

👉 一目で分かるように、「金(XAUUSD)」だけが明確にプラスの期待値を持っています。


RSIを正しく使うための具体的な戦略#

  1. 短期足では使わない
    → 1分・15分はノイズが多すぎて勝率が落ちる。

  2. 通貨ペアを選ぶ
    → トレンドが強いUSDJPY・EURUSD・GBPJPYでは逆張りが破綻しやすい。
    → XAUUSDのようにレンジが出やすい銘柄を狙う。

  3. バックテストで裏付けを取る
    → 感覚ではなく数値データを基準に判断する。

👉 Delverなら、この記事の条件をそのまま再現して検証できます。

この記事の条件で検証する

まとめ:RSIは「金×1時間足」で輝く#

  • USDJPY・EURUSD・GBPJPYでは短期足が壊滅的
  • XAUUSD(特に1時間足)ではPF1.59 / 勝率30%と好成績
  • RSIは「万能」ではなく使う場所と時間を選ぶ戦略インジケータ

実際に今回の検証結果を見てもわかるように、スキャルピングなどでよく使われるRSIは短期足ではほとんど機能しませんでした。 一方で、スイングトレードなど比較的長い時間足では一定の有効性が確認され、特にXAUUSDでは強い結果を示しました。

👉 あなたもまずは自分の取引ペアで検証してみてください。


FAQ#

Q: RSIはどの通貨でも使えますか?
A: いいえ。通貨ペアや時間足によって有効性がまったく異なります。本記事の検証ではXAUUSDでのみ有効性が確認できました。

Q: パラメータを変えたら改善しますか?
A: 可能性はあります。ただし過剰最適化に注意が必要です。必ずバックテストで再確認してください。

Q: 他のインジケータと組み合わせるべきですか?
A: はい。RSI単独よりも移動平均線やATRと組み合わせると安定性が増します。


関連記事リンク#

RSIは本当に使える?主要通貨ペアと時間足のバックテスト結果 | Delver