RSIは本当に使える?主要通貨ペアと時間足のバックテスト結果
RSI(相対力指数)は本当に使えるのか?主要通貨ペア(USDJPY・EURUSD・GBPJPY・XAUUSD)を徹底検証し、効果的な場面と機能しないケースをまとめました。
導入:RSIはどの通貨で通用するのか?#
「RSIは万能インジケータ」と信じてトレードしたら、思った以上に負けがかさんだ……。
そんな経験はありませんか?
実は、RSIは通貨ペアや時間足によって有効性が大きく変わることが、バックテストで明らかになっています。
この記事では、USDJPY・EURUSD・GBPJPY・XAUUSD(金)の4つを実際に検証した結果をまとめ、
「どの通貨ペアで」「どのタイミングなら」RSIが効果的なのかを解説します。
各詳しい検証結果はこちら
👉 読み終えるころには、RSIを正しく使い分ける具体的な戦略が見えるはずです。
なぜRSIの有効性を検証する必要があるのか?#
RSIは「買われすぎ=売り」「売られすぎ=買い」と単純に解釈されがちですが、
実際の相場では「効くとき」と「効かないとき」がハッキリ分かれます。
- 勝率10%未満になるケースもある
- PF(プロフィットファクター)が0.1を割り込むこともある
- 逆に金(XAUUSD)ではPF1.5以上の好成績を出すこともある
つまり、「RSIは通貨ペア次第・時間足次第」という前提を理解しないと、
単なる逆張りサインに飛びついて大損するリスクがあるのです。
RSIの通貨ペア別検証結果まとめ#
ここではUSDJPY・EURUSD・GBPJPY・XAUUSDの結果を比較します。
USDJPY:短期足では壊滅的、長期でも限定的#
- 1分足 → PF0.13・勝率6%
- 15分足 → PF0.26・勝率9%
- 1時間足 → PF0.66・勝率11%
👉 日本人トレーダーに人気のペアですが、短期ではRSI逆張りが全く通用しませんでした。
EURUSD:流動性は高いがRSIは機能せず#
- 1分足 → PF0.24・勝率7%
- 15分足 → PF0.49・勝率10%
- 1時間足 → PF0.66・勝率11%
👉 世界で最も取引される通貨ペアですが、RSIの有効性は低め。
「トレンドに飲まれて逆張りが機能しない」典型例です。
GBPJPY:ボラティリティが高すぎて逆張りが破綻#
- 1分足 → PF0.07・勝率3%(事実上ゼロ勝率)
- 15分足 → PF0.44・勝率12%
- 1時間足 → PF0.87・勝率20%
👉 荒い値動きにRSIがついていけず、短期足では全滅。
多少落ち着く1時間足でようやく20%勝率に。
XAUUSD(金):唯一、RSIが機能した市場#
- 1分足 → PF0.18・勝率6%
- 15分足 → PF0.74・勝率23%
- 1時間足 → PF1.59・勝率30%
👉 他の通貨ペアが惨敗する中、金ではRSIが圧倒的に有効。
特に1時間足ではPF1.5超え、ドローダウン6.9%という安定した結果になりました。
比較表:RSI検証結果(通貨ペア別)#
通貨ペア | 1分足 | 15分足 | 1時間足 |
---|---|---|---|
USDJPY | PF0.13 / 勝率6% | PF0.26 / 勝率9% | PF0.66 / 勝率11% |
EURUSD | PF0.24 / 勝率7% | PF0.49 / 勝率10% | PF0.66 / 勝率11% |
GBPJPY | PF0.07 / 勝率3% | PF0.44 / 勝率12% | PF0.87 / 勝率20% |
XAUUSD | PF0.18 / 勝率6% | PF0.74 / 勝率23% | PF1.59 / 勝率30% |
👉 一目で分かるように、「金(XAUUSD)」だけが明確にプラスの期待値を持っています。
RSIを正しく使うための具体的な戦略#
-
短期足では使わない
→ 1分・15分はノイズが多すぎて勝率が落ちる。 -
通貨ペアを選ぶ
→ トレンドが強いUSDJPY・EURUSD・GBPJPYでは逆張りが破綻しやすい。
→ XAUUSDのようにレンジが出やすい銘柄を狙う。 -
バックテストで裏付けを取る
→ 感覚ではなく数値データを基準に判断する。
👉 Delverなら、この記事の条件をそのまま再現して検証できます。
この記事の条件で検証するまとめ:RSIは「金×1時間足」で輝く#
- USDJPY・EURUSD・GBPJPYでは短期足が壊滅的
- XAUUSD(特に1時間足)ではPF1.59 / 勝率30%と好成績
- RSIは「万能」ではなく使う場所と時間を選ぶ戦略インジケータ
実際に今回の検証結果を見てもわかるように、スキャルピングなどでよく使われるRSIは短期足ではほとんど機能しませんでした。 一方で、スイングトレードなど比較的長い時間足では一定の有効性が確認され、特にXAUUSDでは強い結果を示しました。
👉 あなたもまずは自分の取引ペアで検証してみてください。
FAQ#
Q: RSIはどの通貨でも使えますか?
A: いいえ。通貨ペアや時間足によって有効性がまったく異なります。本記事の検証ではXAUUSDでのみ有効性が確認できました。
Q: パラメータを変えたら改善しますか?
A: 可能性はあります。ただし過剰最適化に注意が必要です。必ずバックテストで再確認してください。
Q: 他のインジケータと組み合わせるべきですか?
A: はい。RSI単独よりも移動平均線やATRと組み合わせると安定性が増します。